タボー

こんばんは。

最近ちょっと忙しいです。

基本的に依頼を断ることは少なく、ほぼ全てお受けしているのですが、

忙しいけど、どうにも無理というほどでもない、実にちょうどいい塩梅に仕事が入るものです。

 

まずこちらは、トヨタ・ソラーラのリヤボウ。

ボルトがおっそろしいほど強力に固着しておりまして、

数時間格闘して何とか外しました。(休憩含む)

 

トルクスのT45という大き目の工具がねじれてしまうほどの固さ。

ねじ山が崩れたらおしまいなので、ハラハラしながら作業しました。

 

で、外したボルト。

錆と、あとなんだか知りませんが、ガッチガチに固着して山も崩れてしまっております。

 

そこで登場、タップ&ダイスセットーーーーーーーーーーー!

以前から購入してあったのですが、今回満を持しての初登場。

さぁ、意外とお高いこちらのタップ&ダイスくん、期待通りの活躍を見せてくれるでしょうか。

 

まずはボルトのほうをグリグリと修正。

ちょっと回しては戻し、ちょっと回しては戻し、、、、でねじ山を切りなおしていきます。

やってみて分かりましたが、ねじ山を削るというよりも、

曲がったりつぶれたりしてしまったねじ山を正しい位置に押し戻していくような感じですね。

 

どや!

超ピッカピカ、新品同様?に蘇りました。

鉄は粘りがあるので、潰れてしまった山も割と綺麗に元に戻りますね。

 

リヤボウ側もグリグリ。

こちらはアルミ製で脆いので、あんまり綺麗に戻りません。

最近の幌骨組はマグネシウム合金製が増えてきておりますが、

あれなんかもちっとも粘りがないので、良くありませんね。

やっぱり鉄のほうが信頼性が高いです。

 

よし、無事スルスルと入るようになりました。

 

 

一方こちらはサンバイザー。

 

開くと・・・・

ハズレ!

(何がだ?)

 

 

さらに開くと・・・・

!!?

 

なんだかよく分かりませんがニヤニヤしてしまう絶妙なセンス。笑

 

 

で、無事完成。

さずがアメリカ市場向けだけあってサイズも余裕たっぷりで、

後席の足元も広く、非常に快適そうな室内空間に仕上がっております。

 

こちらはボルボのC70。

落ち着いたたたずまいのC70ですが、幌は少々派手目なボルドーが一番人気。

ボルドーか黒かベージュがほとんどですね、

 

こちらはBMW・3シリーズ(E30)カブリオレ。

全てのパーツがシリコンコーキングでガッチガチに固めてありまして、

もう固いの何の、ちっとも取れやしない。

もうちょっと後先考えてやって欲しいものです。。。

 

で、コーキングと言えばガラスの接着。

ガラス外しと言えば、そう!ステンレスワイヤーだ!

グーリグーリと、少しずつですが、確実に進んでいきます。

さすが信頼のステンレスワイヤーちゃん。

 

途中一度破断したりもしましたが、なんとか無事取り外し完了。

 

無事完成。

ブラックの幌を、タンに張替え。

赤にタンもなかなかお洒落でいいですね。

少し古い車だと特にいい感じだと思います。

 

丸目4灯に逆スラントノーズ。

いかにもBMWって感じでいいですねぇ。

なお、こちらのオーナーさん、趣味でBMWを8台所有されているそうで、

古いのを見つけては買ってきて、自分で直して楽しんでいるんだそうです。

こちらも元のATを自分でMTに乗せ替えてしまったんだそうな。

いいですねぇ、本当に、純粋に車いじりを楽しんでいる感じ。

 

幌はオーナーさんの持ち込みでしたが、

数年間小さい箱に押し込められていたせいかシワが強く残ってしまっており、

引っ張っても熱してもちっとも元に戻りません。

やはり長期保管はあまり良くないのですね。

同様に、ハードトップ使用で幌は畳んだまま、というのも良くありません。

畳んでしまってあるから痛まない~というのは勘違い。

使っていないのに、どんどん劣化してしまいますよ。

同じ劣化するなら、ガンガン使い倒して劣化させましょう。

 

こちらは何でしょう。

マセラティ・グランスポーツ スパイダーです。

 

あっちもこっちもリベットで留まっています。

リベットのメリットって・・・・あんまりない気がするのですが。

外すの面倒だし、調整も効かないし。

でもなぜか、幌業界においてはやたらとリベットが重用されているのです。

最近の車はだいぶ減ってきておりますが。

穴さえ空けておけばネジ山を切らなくても留められるので、

まぁ、要するに作る側の都合でしょうかね。

 

ケーブルの取り回しが複雑なので、分からなくならないように写真で記録していきます。

で、無事幌を外したら・・・・ここで一旦終了。

外した幌をアメリカの工場に送って、部品を再利用した上で新しい幌を作ってもらいます。

というわけで、車は屋根のない状態で一旦オーナーさんにご返却。

ガレージをお持ちだからなせる業ですね。

うちでは保管しておくスペースがないもので、どうもすみません。

幌の到着まで今しばらくお待ちください。

 

こちらはNCロードスター。

リヤまわりの鉄板がかなり錆びております。

まぁ、ここの超高張力鋼板だかなんだかは塗装がされていないので、

元々錆やすいのではありますが。

 

原因はこの変形したレインレール。

初期の継ぎ接ぎタイプなので、新しいタイプのものに交換させていただきました。

オーナーさん、急な出費になってしまってすみません。

 

左側の排水口が完全に詰まっていました。

こちらは掃除で対応。

 

レインレールと排水口からの雨漏りにより、カーペット下の吸音材も濡れていました。

カーペット自体は裏地が防水になっているので、なかなか気付きにくいんですよね。

座席後ろのカーペットを強く押すとジワっと水が出てきますので、たまにチェックしてみてください。

 

ちょっと分かりにくいですが、ホコリの状態でも雨漏りが判断できます。

雨漏りがない場合は均一に積もりますが、水が流れたところは筋状の跡が残ります。

 

出来上がり。

黒のボディにホットチョコレート。

主張しすぎない、ちょうどいい感じに仕上がりました。

 

こちらもNC。

ブレイズエディションだったかな?

赤紫?のボディにブラウンの幌を組み合わせました。

 

非常に品良くまとまっていると思います。

気に入っていただけたようで良かったです。

 

以上、長くなりましたが、終わり。

それではまた。