世代交代

こんにちは。

だいぶ寒くなってまいりましたね。

外で作業するのは少々厳しくなってきましたので、

最近もっぱらガレージ内で作業しています。

 

寒い時期の幌交換の悪影響として、まず生地が非常に伸びにくくなります。

慣れていないと「こんなの絶対無理!」と思ってしまうかもしれません。

 

それから、例えばボクスターやニュービートルなんかだと、

樹脂の嵌め込みパーツが硬化し入りにくくなります。

ヒートガン片手に、部品を温めながらの作業が必要となるでしょう。

 

逆に利点としてはブチルゴムなどは寒さで粘度が低下しますので除去しやすくなります。

まぁこれはBMW・Z3くらいでしか恩恵にあずかれないと思いますが。

 

というわけで、DIYでしかも自信がない、という方は、

冬季の屋外での作業は避けたほうがいいかもしれません。

 

そんな寒さに震える店長を尻目に、

「これくらいまだまだ全然寒くないですよ!」と余裕の表情なのは雪国出身のZ33オーナーさん。

ブラックかブラウンかでお悩みでしたが、

当日生地サンプルにて確認の上、ブラウンの幌に張り替えました。

紳士的なオーナーさんにぴったりのオシャレな車に仕上がったと思います。

 

こちらは水色のNBにタンの幌。

やはりこのボディーカラーですと、タンがベストマッチですかねぇ。

水色は組み合わせが非常に難しい一台です。

 

こちらの車両では、オーナーさんの部品持ち込みにより骨組み根元のバネを交換しました。

 

この一番後ろの骨を前方向に引っ張っているバネですね。

 

左が従来品、右が改良品。

改良品のほうはだいぶ太くなっており、弾力もパワフルです。

 

バネの強度も重要ですが、このような補修テープの粘着剤もスムーズな動きの妨げになります。

 

溶剤できっちり除去して、シリコンスプレーを吹いておきましょう。

ロードスターやS2000などは、この部分の滑りが非常に重要です。

 

こちらはリアサイドのセットプレート。

写真のものは左右のセットではなく、両方とも右側、つまり同じ位置の部品です。

突起の位置が大きく変更されておりますね。

この突起によって幌を畳んだ時に生地を少し持ち上げ、骨組みに挟まるのを防いでいます。

これによってどれほどの効果があるのか、

今のところ全く情報の蓄積がないので、まだはっきりとしたことは言えない状況です。

 

こちらは非常に稀な状況、たまたまJリミテッド2が2台揃いました。

手前はTwillfastIIのブルーに張り替え済み、奥はこのあとStayfatのダークブルーに張り替えました。

 

手前の車両は若い女性オーナーさん。

若い方にNAロードスターの魅力を理解してもらえると嬉しいですね。

もはや旧車の領域に入ってきておりますので、逆に新鮮に映るのかもしれません。

 

一方奥の車両は、オーナーさんが亡くなったお父様から受け継いだという、

ワンオーナー29万キロ走行の思い出がたっぷり詰まった車両。

大切な車両が奇麗になって、大変喜んでいただけました。

その場で写真を撮って、お母様にメールを送っていたオーナーさん。

とても温かい家族愛を感じて、心がほっこりいたしました次第です。

これからも親子代々、大切にお乗りいただければと思います。

 

手前のロードスターは内外装ともなかなかいい状態を保っておりましたが、

ドアのモールがかなり傷んでおりましたので新品交換させていただきました。

こちらの部品を交換するとかなり印象が変わりますので、リフレッシュしたい方にはお勧めです。

部品代も両方で1万円くらいですので、費用対効果はバッチリ。

 

みなさん、ロードスターはいいですよ。

発売から30年近く経過した今でも、

部販に行けばこういった部品が当たり前のように、しかも安価にポンポン出てきますので。

部品が確実に手に入るというのは本当にありがたいことです。

 

逆に、日本では部品がバカ高い輸入車は本国ではどうなのでしょうかね?

どのメーカーでも本国なら、安くて、しかもすぐに手に入るのか、

それともマツダなど国産メーカーだけがすごく頑張ってくれているのか。

 

 

 

こちらはポルシェ・986ボクスターのアフターフォロー。

矢印の部分がサイドモールの外側に出てしまうという症状で再調整。

実はちょっと前にも一度調整させていただいたのですが、またしても発症してしまったとのことで、

今回はより念入りに調整させていただきました。

オーナーさん、ご迷惑をおかけしてしまい申し訳ありません。

 

当該部分は、指でさした部分の布で引っ張ることによって、モールの内側に納まる構造になっています。

 

というわけで、もう少し引っ張りが強くなるように長さを調整。

 

ここのマジックテープ部分も短めにし、より内側に引っ張るように調整。

 

わざと外側に押してみたりなど、意地悪な状況を再現しつつ合計10回程開閉テストを行い、

症状が改善したことを確認させていただきました。

 

 

百発百中まではやっていませんが、十発十中で入るようになりましたので、

もうこれで大丈夫だとは思うのですが・・・・・今後の状況をドキドキしながら見守りたいと思います。

 

それにしても、張った直後はかなりパンパンでしたが、数か月ですっかり落ち着いています。

作業中にこれくらい伸ばせればいいんですけどね。

やはり時間と太陽の熱に敵うものはありません。

 

 

ところで以前、Windows7からWindows10にアップデートしてからPCが不安定だと日記に書きましたが、

あまりの不安定具合に嫌気がさしてWindows10単体でクリーンインストールしましたところ、

WindowsXP以来の、非常に安定した素晴らしいOSになってくれました。

ネットでボロクソに叩かれているのは、ほとんどアップデートによるインストールではないかと思われます。

そりゃ、既存のPCのOS部分だけ書き換えるだなんて、

素人目に見ても困難であることは容易に想像がつきます。

 

というわけで、クリーンインストール、非常におすすめです。

ついでに、ハードディスクをSSDに換えちゃうのも超おすすめです。

お試しあれ。

 

それでは、また。