ベンツ特集

どうもこんばんは。

たまたま色々連続したので今回はベンツ特集。

 

まずはこちら、R129型のSLクラス。

幌交換と合わせてボディ磨き・コーティングもご依頼いただきました。

幌は純正と同じGermanClassic生地で、カラーはブラウンです。

R129は折りたたみ方が少々窮屈なので、

厚みがあって固いGermanA5やTwillfast系生地はお勧めしません。

というか、伸びが悪くてあまりに張りにくいので、

Stayfast生地かGermanClassic生地以外はお断りさせていただいております。

 

こちらの車両は保管状況がよく元々綺麗な状態でしたので、

磨きはそこまで追い込まず、簡易コースでやらせていただきました。

といっても、かなりの時間は費やしておりますが。

トランク左側は水垢が固着した状態、右側が磨いて水垢を除去した状態です。

 

これはトランクのアンテナ部分。

ワックスだか水垢だかよく分かりませんが、白く固着しております。

 

こういうところがすっきりすると、とても引き締まった印象になります。

 

ピカピカに仕上がりました。

こんなに綺麗なR129はもうそんなに残っていないだろうなぁ・・・と思っていたのですが、

先日カーオークションを覗いていたら、

なんと、走行3,000km、しかも評価点5という、

とんでもないデッドストック状態の車両が出品されておりました。

これはすごいですよ、恐らくもう二度と出てこないのではないかと思います。

特にR129は、ザ・ベンツという感じの車両ですからね、

今くらいが底値で、今後は上昇していくのではないかと思われます。

我こそはという人は、是非入手してください。

またとないチャンスです。

 

ホイールもシンプルなディッシュタイプのおかげか、最初からある程度綺麗でしたが、、、

 

洗浄することにより、さらに綺麗になります。

 

続いてこちらはR129型の次の世代、R230型のSLです。

こちらは後期型フェイスですが、それにしても一世代でずいぶんと形状が進化したものですね。

黒の車両をバリオルーフの動作不良でお預かりしていたところ、

たまたま白い車両も全く同じ症状でご来店。

 

白のほうは屋根を開けたきり閉まらなくなってしまったということで、

とりあえずオイルを補充してなんとか動かし、最後は手動でロックし作業完了。

黒のほうはシリンダーを交換させていただきました。

 

SLクラスやSLKクラスで毎度おなじみの症状、

フロントロックシリンダーからのオイル漏れです。

ここが漏れると天井の両端からオイルがボタボタ垂れてきますので非常に始末が悪いです。

幸いそんなにやばいオイルではないので少々手についても問題はありませんが、

シートも服も、あっちこっちオイルまみれになってしまいます。

 

真夏の炎天下に放置した直後の状態で作業して分かったのですが、

このシリンダー部分の高温具合たるや、半端じゃないですね。

そりゃゴム製のパッキンなんぞすぐにダメになってしまうわ・・・という感じです。

 

それにしてもものすごい仕組みですよねぇ。

誰が考えたのやら、大したものです。

もう完全に変身ロボットですね。

 

はい、そしてこちらもメルセデスベンツ、

全体は写っていませんが、A209型のCLKカブリオレです。

動作不良で、購入したお店に修理を依頼したものの完治せず、

さらに正規ディーラーにそれなりの金額を払って修理を依頼したのにやはり直らず、

挙句、シリンダー全交換100万円との見積もりで半ば匙を投げられた格好となり、

当店で無理ならもう諦める・・・とのことで点検をご依頼いただきました。

 

点検しようにもそもそもフロントのロックが解除されたきり全く開かない状態でしたので、

手動で、力任せでガンガン開けていきます。

慣れていない人は、この「力任せ」がまず出来ないのですね。

ぶっ壊れてしまうかもしれない・・・

中途半端なところで止まって、動かせなくなってしまうかもしれない・・・

が、私は絶対にどうにかする自信があるから大丈夫!

こう見えて、数々の修羅場を掻い潜ってきたのです。

今回こそはダメか・・・と何度絶望したことか。

 

そもそも油圧式の場合、エンジンOFFで油圧が抜けていれば、

手で動かしても全く問題ないのです。

説明書にも緊急時の動作方法として示されております。

ただし、車種によっては油圧をリリースするバルブを開かないと動かない場合もありますので、

そのあたりはマニュアルにてご確認ください。

 

はい、で、あちこちシラミ潰しに点検していきまして、

まず油圧ポンプはきちんと動作している音がするのでOK!

フロントロックまではちゃんと解除されるので、油圧もかかってます、OK!

で、オイルは規定量まできっちり入っているのでオイル漏れの可能性も無し。

 

以上のことから、制御コンピュータは生きているし、

油圧系統も生きている、なのになぜか途中で止まってしまう、

ということは・・・・はい、この場合、ほぼ100%センサー系の異常とみていいでしょう。

で、センサー系に絞って一つ一つ点検していくと・・・

はい、ありました。

格納庫カバーの開閉状況を検知するセンサーの爪がゴッソリ折れてなくなっておりました。

これのせいでカバーの開閉状況を検知できず、動作が停止してしまっていたと考えられます。

 

他にも原因があるのかどうかは現段階では不明ですが、

とりあえずここのセンサーを交換しないことには前には進めない!

ということで、早速部品を手配させていただきました。

直るといいんだけどなぁ、こうご期待。

 

それでは、また。