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ホーム★生地の劣化について

幌の生地は大きく分けるとアクリルクロス生地とビニル生地の2種類があります。

 

 アクリルクロス生地はアクリル繊維で織った布で出来ており、

織物特有の手触りのよさ、柔らかさ、高級感があります。

布なので水が進入するのではないかと思われるかもしれませんが、

下図のように中間にラバーの止水層がありますので、生地から水が浸入することは通常ありません。

 

 低温でも固くなりにくいため冬季の開閉も比較的楽に出来ますが、

アクリルクロス特有の現象として生地同士の擦れが発生します。

幌を畳んだときに生地同士が擦れると、その部分が下の写真のように白く変色します。

擦れ痕の発生はほぼ同じ場所に集中しますので、

幌を畳むときに柔らかいタオルなどを挟んでおくと擦れの進行をある程度防ぐことが出来ます。

 

また、表から見て擦れが発生している箇所は裏から骨組で押されたりしているケースが多く、

その場合は裏からも磨耗が進行している場合があります。

こちらは畳んだときに生地が骨組に挟まって、穴が開きかけていた例です。

このような損傷が発生していないかこまめにチェックし、

損傷を発見した場合は下の写真のように当て布などをしておくといいでしょう。

 

 

特に何も対処しなかった場合、擦れはどんどん進行していき、最終的には穴が開きます。

こうなった場合、その時点でクロス幌の機能的寿命が来たと言えるでしょう。

 

下の写真は、擦れが進行し中間のラバー層が露出した例です。

この状態ではまだ内部に水が浸入することはなく、機能的な面では寿命を迎えておりません。

ただ、美観はかなり損なわれてきておりますので、この状態を持って寿命ととらえる方もいるかもしれません。

どこまで損傷したら寿命とするかは人それぞれですが、

幌交換当初のような美観を長く保ちたければ、ずばり「一切開閉しない」という選択をする以外ありません。

一切開閉をしなかった場合は、屋外保管で10年経過してもそれなりの美観を保つことが可能です。

逆に毎日ひたすら開閉しまくるような乗り方の場合、2~3年で寿命を迎える場合もあります。

ここで言う寿命とは「穴が開き水が漏れる状態」ですので、美観的な面での寿命はさらに短くなります。

 

ソフトトップの優雅な姿を楽しむために全く開閉せずにいるか、

オープンカーの爽快感を得るため劣化を気にせず開閉しまくるか、

ご自身の価値観に合わせてご選択いただければと思います。

 

 

一方のビニル生地は、表部分がポリ塩化ビニルで出来ています。

表面にはトップコートがしてあるらしいのですが、見てもよく分かりません。

 

表面の仕上げはポリ塩化ビニルに凹凸をつけたものとなります。

こちらはロードスターでおなじみのCabriolet生地の表面加工です。

その他、布目を模したような模様や、規則的な凸凹が並んだ模様などもあります。

これらの凸凹模様は型によって生成されていますので、よく見ると同じ模様の繰り返しになっています。

 

マツダ・ロードスター(NA~NC)やS2000、MR-S、フェアレディZ(Z33)など、

多くの国産オープンカーの純正生地はビニル生地を使用しています。

ただし、NDロードスターやZ34などはアクリルクロス生地のみの採用となっており、

今後ビニル生地を純正採用する車両はどんどん減っていくと思われます。

 

ビニル生地はクロス生地の弱点である擦れには比較的強く、

スレが発生した箇所はビニル表面のエンボスが押しつぶされてテカテカした感じになりますが、

それが穴にまで発展することはあまり多くありません。

 

弱点としては、低温時や劣化時に固くなりやすく、その状態で開閉すると割れやすい傾向にあります。

 

 

これらの写真のように、鋭角に折りたたまれる部分ほど割れが発生しやすいです。

 

また、下の写真のように常に鋭角に折れた状態で固定されている部分も割れが発生しやすいです。

このように先端部が裂けた状態で高速走行をすると、

そこから風が一気に入り込み、幌がベロンと大きく破れてしまう場合があります。

このように、裂けに弱いのもビニル生地の特徴です。

クロス生地の場合繊維に粘りがあるので、このように大きく裂けることは稀です。