金属感

 どうもこんにちは。

今回は初登場となるアウディA4カブリオレの御紹介です。

じゃん。


どうでしょう?

4人乗りオープンカーとしては非常にスマートなスタイルに仕上がっております。

幌格納部からトランクまでを極力低く抑えているのが成功の秘訣かもしれません。

これだけ大きな幌ですが、幌格納部は本当にコンパクトです。

それなのに幌は無理なく非常にキレイに折りたたまれます。

今まで色々な幌を見てきましたが、技術的洗練度はこの幌がナンバーワンかもしれません。

それくらい、非常によく出来ています。

しかも、各々の部品の精度が非常に高く、

外した部品を取り付ける際、絶妙な感触を伴って「スコッ」と嵌まります。

あっちもスコッ、こっちもスコッっとあまりに小気味よく嵌まっていくものですから、

作業しながらついついニンマリしてしまいます。

もちろん幌の精度もバッチリで、フィッティングもとても良かったです。


現在のアウディとはだいぶ異なる端整なフロントマスク。

私はこの頃のコンサバティブなスタイルがとても好きです。

今のグリルデザインは商業的にはかつてないほどの成功を収めているようですが、

どれもこれもアクの強い同じ顔でもうお腹いっぱい。

ぼちぼち別の方向性を見出してほしいなぁと思います。

グリルをでかくするとか、ヘッドライトを釣り目にするとか「特徴のある何か」ではなく、

ボディ全体の面構成やラインの流れで表現してこそのカーデザインかな、と。

アウディで言えば、やはり塊り感のあるシンプルで精度の高い面構成が真髄かと思っております。


ちなみに今回の幌交換理由は毎度おなじみ「ガラスの脱落」です。

幌はまだまだ綺麗だったのですが・・・

デザインを優先する気持ちもわかるのですが、やはり外れてしまっては意味がない。

当方で扱っている幌は全てガラスに樹脂製の枠があります。

いかに強力な接着剤や溶着を用いても、生地のほうが剥離してしまうからです。


[生地]--[絶対剥がれない接着剤]--[ガラス]

これで絶対安心!かと思いきや・・・・


[生      地]--[絶対剥がれない接着剤]--[ガラス]

生地が剥離するのです。

布なんて繊維が絡み合ってくっついてるだけですから、たいした強度はありません。


というわけで、ガラスを枠ではさんで、枠ごとミシンで確実に縫い、

さらに裏側からも布を当てて接着剤でガッチリ固定。

同じ手法で固定されているNBロードスターの幌も、ガラスの剥離は一度も見たことがありません。

小手先の最先端技術もいいですが、やはり泥くさいくらいの確実な方法が一番安心です。