Z戦士

今日は珍しく朝から日記更新。

ここ数日は死ぬほど忙しいわけでもなく、かといって暇なわけでもなく、

困難な仕事で行き詰っているわけでもなく。

ほどほどな感じで実にちょうどいいペースで作業を進めさせていただいております。

こういうときはいいですね、いろいろな作業が順調に進みます。

 

 

さて、まずはポルシェ・911カブリオレ(996後期)のご紹介。

GermanA5のボルドーで張り替え。

元は赤内装にグレーの幌だったのですが、今回念願かなって内装も幌も赤で統一。

新車で買ったときには赤の幌が無かったんだそうです。

 

なお、奥にいるMGFはメーカーが幌を間違えて送ってきてしまったので幌がない状態で待ちぼうけ。

今はすでに作業が完了しております。

 

ちゃんと写真を撮っておけばよかったんですが、

こちらの車両、内装のありとあらゆる部分が全て革で覆われています。

シートやダッシュボードはもちろんのこと、

スピーカーグリルやエアコン吹き出し口のルーバーまで全て本革張り。

しかもその精度の高いこと高いこと。

あまりに綺麗に張れているので、

エアコンルーバーなんてオーナーさんに言われるまで全然気づきませんでした。

 

基本的に質実剛健で、あまり豪華絢爛とは言えないポルシェの内装ですが、

さすがにここまでやると、全体から醸し出す雰囲気がノーマルとはまるで違います。

なんでも新車当時300万くらいのオプションだったそうな。

で、最近エンジンを新品に乗せ換えまして、350万くらいかかったんだそうな。

幌交換は17.5万円くらいですが、オーナーさん曰く、「こんなに安くて儲けあるんですか??」とのこと。

エンジンを交換してからもう金銭感覚がおかしくなってしまったそうです。

大丈夫、ばっちり利益は頂いておりますのでご安心ください。

350万円に比べたらもうなんでも安い!

オーナーさん、無敵モード突入中。

ちなみに、他にも超高級オープンカーを2台お持ちだそうで、

もう何が何だか、清々しいくらい桁の違うカーマニアさんなのでありました。

 

こちらは986ボクスター前期にボルドーのガラス幌を装着。

ポルシェは赤幌率が非常に高いですねぇ。

奥にいる996もこれから赤い幌に張り替えです。

 

こちらの車両は大変珍しい緑色の内装になっております。

黒だとあまり目立ちませんが、ボクスターの内装は意外とウネウネした有機的な形状なのですね。

 

こちらはボルボ・C70。

元は黒の幌でしたが、ガラス脱落に伴いTwillfast IIのライトオークに張り替え。

このボディカラーだったら断然こちらのほうがいいでしょう!

 

幌格納部が妙に汚れているので排水口に手を突っ込んでみると・・・

ヘッドライナーから剥がれ落ちた裏地のフィルム?が大量に詰まっておりました。

C70やBMWなど、Edscha社製の幌ではこのヘッドライナーの裏地剥離が定番です。

 

ちなみに、反対側はなぜか全く詰まっておりません。

いつも右下がりの状態で駐車しているのでしょうかね?

一応一通り洗って、綺麗にしておきました。

 

こちらはサイドケーブルの端部。

 

こういう金属のクリップで固定してあるのですが、これの正式名称が分かる方いませんか?

 

 

というのも別の車両で・・・

サイドケーブルがどこかに引っかかったまま開閉したためかケーブルが外れ、

クリップが紛失してしまっているお客さんがいらっしゃいまして、

名称がよくわからないので、部品も入手のしようがありません。

スプリングもすっかり伸びきっちゃってるし、どうしたもんだか。。

 

 

こちらは以前お知らせしたガラス接着剥離のロードスター。

保証交換品の幌が入荷しましたので再交換作業に入ります。

 

剥離確認時はそうでもなかったのですが、交換時にはここまで剥がれてしまっておりました。

はい、文句の付けどころのない保証対象案件です。

 

というわけで無事綺麗に仕上がりました。

ホイールがブロンズなので、ブラウンの幌が良く似合っておりますね。

 

当然、もうガラス剥離はありません。

ご迷惑をおかけいたしました。

ガラス剥離の割合はたいへん低く、当方が把握している限りでは1000件に1件もない感じです

もし万が一剥離が発生しても、今回のように交換対応させていただきますのでご安心ください。

 

不良品の幌はメーカーから発行されたクレーム受理番号を記入したうえで

シリアルナンバーの入ったタグ部分をカットして、再利用できない状態にする必要があります。

この写真を撮ってメーカーに送ると、確かに交換が済んだね、ということが確認され、

メーカー既定の補償工賃が支給される、という段取りになっております。

ちなみに今回の場合は作業しているのは私ですので、私が補償工賃を受け取ります。

ショップさんで取付をした場合は、ショップさんが受け取ります。

DIYの場合は・・・・要相談です。

いずれにしても、日本国内の相場と比較すると低めの工賃となります。

予めご了承ください。

 

 

はい、こんな状態でも再利用しようという猛者はおりませんね。

 

この日は青系統が多かった日。

Z33とZ3とZ3。

 

Z33と左のZ3はブルーの幌で張り替え。

右側のZ3は・・・たしか黒だったかな。

ところで、Z33は「ぜっとさんさん」が一般的かと思いますが、Z3はなんて読みますか?

ウィキペディアでは「ズィー・スリー、ツェット・ドライ」なんて書いてあるのですが、

そんな読み方をしている人、オーナーさんも含め聞いたことがありません。

日本ではZはもう「ゼット」で定着してしまっておりますので、

今さらズィーとか言うのはなんだか気恥ずかしい感じもあるようなないような。

 

ちなみにイギリス英語だとzed [zɛd] ゼッド、

オランダ語だと日本と同じzet [zɛt] ゼットになるそうですので、

ゼット派の皆さまは「オレはイギリス訛りだから」とか「日本はオランダ文化の影響が色濃いからさぁ」とか、

最もらしいことを言っておけばよろしいかと思います。

 

よく話題に上るAMGも「アーマーゲー」だとか、

いや、「アーエムゲー」が正式だとか色々言われておりますが、

メルセデスベンツジャパンが正式に「エーエムジー」だと言っておりますので、

ドイツ語読み派の皆さまはもう諦めるか、現地へGO!

 

それと一つ、お知らせです。

このたびStayfastのバーガンディが廃番となりまして、

代わりにStayfastのボルドーという色に切り替わりました。

それに伴い、色味も微妙に変わっております。

下に敷いてある生地がStayfastのボルドー、

その上に載せてあるサンプル生地の左側がTwillfasrRPCのボルドー、

右側が旧カラーのStayfastバーガンディとなっております。

バーガンディと比べると、ボルドーは微妙に色が鮮やかになっている感じですね。

 

こうやって並べると違いが分かりますが、

単体で見ても正直どっちがどっちらが、私でも良く分かりません。

ですので、あまり気にする必要はないかと思います。

バーガンディの在庫が尽きた製品は順次ボルドーに切り替わりますので、予めご了承ください。

 

それでは、また。