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こんにちは。
前回に引き続きZ33の幌の弱点・その2です。
こちらは最も発生頻度が高く(ほぼ確実)かつ、やっかいな弱点です。
この弱点が発症すると、幌が最後まできちんと開かなくなります。
お悩み見の方も多いのではないでしょうか。
概要は以下の通り。
室内に入って頭上を眺めますと・・・・
幅広のゴムバンドがあります。
このバンドの役目は・・・・
一番前の横骨を後ろへ引っ張ることにあります。
これが後ろへ下がっていないと、幌を開けるとき最後のほうでつっかえて止まってしまいます。
このように重要な役割を果たしている部品であるわけですが、
ゴムバンドですので、経年劣化で当然伸びてきます。
新品と並べて比べてみるとその差は歴然。
機械部に寸法・動作が不安定なゴムを使うなんてのは論外な気もしますが、
幌の世界では割と多くの車種に用いられているのが実情です。
安定的な動作を求めるならば金属バネが一番ですが、コストの兼ね合いなどもあるのでしょう。
そういえばファミコンのディスクシステムも何故かゴム駆動でした。
異常なまでに耐久性を重視する任天堂の唯一の黒歴史です。
さて、伸びてしまったらどうすればいいのか。
当方で幌を交換する場合は新品に交換させていただいておりますが、
いくら新しくしたところで所詮はゴム、またすぐに伸びてきてしまいます。
自分で交換しようにも、リベットで止まっているのでそう簡単にはいきいません。
どうしたものか・・・
答えは簡単、もう一個、ゴムを追加してしまえばいいのです。
こんな風に。
写真は幌がない状態で撮っていますが、この方法ならば幌が付いた状態でも大丈夫。
どうやっているのかというと・・・・
まず取り出しましたるはアジャスターという部品。
リュックサックのベルト調整などでよく使われているアレです。
角カン アジャスターなどと検索すると出てきます。
これに市販の平織りゴムを通します。
パンツのゴムなんかに使われているあれですね。
手芸店あたりにいくとだいたい売っていますよ。
もちろん、ネットショップでも入手可能。
今やネットで手に入らないものはありません。
で、こんなふうになりまして・・・・
このような輪っか状にするわけです。
これを元々あったベルトの横あたりに付ければ、はい出来上がり。
写真では分かりやすいようにアジャスターが上に来ていますが、
幌の外側に浮き出て見えてしまうので下側に来るように付けてください。
長さは様子を見ながら適宜調整しましょう。
さぁ、これで引っかかりもなくなり、スムーズに開けることが出来るはず・・・・
なのにまた途中で止まってしまった!!!
これもよくあるトラブル(?)ですが、エンジンはかかっていますか?
エンジンをかけない状態で開閉すると、バッテリーの状態によっては動作電圧が12Vを下回ってしまい、
パワー不足で最後の一押しが出来ずに止まってしまう場合があります。
エンジンをかければ13~14V程度の電圧が確保できますので、きちんと開閉できると思います。
このように知らないと頭を抱えてしまうようなトラブルも、
経験者からすれば朝飯前なんていうことは多々あります。
分からないことがあったら、ぜひお気軽に御相談ください。